最近ネヅさんが帰ってくる時間は夕方のぐずりと同じくらい手がつけられないようになっている。
代わりに夕方はほとんどぐずることがない。
…何故ならおんぶひもでくくりつけられているから。
あの高さとあの微妙な揺れで寝ていることが多い。
それは助かっているのだが、滅入っているのはネヅさん。
ちびすけは人を選んで泣いている。
それは間違いない。
しかしながらネヅさんは四六時中ちびすけと一緒にいるわけじゃないしあやすことに慣れていないからどうしたらいいのかわからない。
オムツ、ミルクだけじゃない泣き方。
寂しくて抱っこしてほしい泣き方。
私も両親の見よう見まねで抱っこしてちびすけとの信頼を築いたと思う。
ネヅさんにとってはツラくて寂しい時期だと思う。
ちびすけはいつもいてくれる人だから泣いていい人だと思っているんだよ。
少し気になったのは
『どうせちびすけとはずっといるわけじゃないし』
と思っていないだろうかと言うこと。
感情を子供は敏感に感じ取る。
ましてや父親だからちびすけは
『愛されたい』
と必死だろう。
いつもいてくれるから甘えていいんだよね？
でも何かが違う。
…そんな感じで彼女は混乱していないだろうか？
こればかりは無理強いも出来ないし、技術じゃなくて気持ち一つだから何にもアドバイスしてあげられない。
